今年は去年以上に秋刀魚が不漁だと嘆き、来年は熊本まで良い秋刀魚が届くか心配しておられる女将さん。
”よい秋刀魚”と書いたが、よい秋刀魚とは形と脂。この時期オホーツク海で回遊し成長する。成長した秋刀魚は秋になると産卵のため南下する。これが秋に旬を迎える秋刀魚である。
この秋刀魚の形(サイズ)が小さいのが女将さんの嘆きの元のようだ。不漁の原因は諸説あるようなのでこれは置いといて、秋刀魚の形(サイズ)はどのように区別されているのかという話を聞いてみた。
まずはトロ箱が物差となるようだ。トロ箱とは底引き網漁の一種であるトロール漁で収穫された魚を入れる箱であり、このトロ箱に秋刀魚が何尾入るかでサイズを把握できるとのことであった。
昨晩食べた秋刀魚である。
サイズには物足りなさを感じたが、味は旬の秋刀魚そのものであり満足の品であった。
ここ”
味処 お川”では数年前に32サイズの大秋刀魚を仕入れることができたというが、今年のサイズは60サイズだとのこと。
32やら60やらの数字が並んだが、これがサイズの目安である。トロ箱に何尾の秋刀魚が入っているかの数字である。
当然トロ箱に32尾しかかいらない大秋刀魚は60尾入る秋刀魚の倍近いサイズとなるわけだから女将さんの嘆きにも合点ががいく。
とはいえ、旬モノは旬モノである。巣立ちと大根おろしの相性は抜群である。旬モノを口にできる幸せを感じなながら頂いた。